日本のジュエリー制作は、もともと簪(かんざし)や帯留めなど伝統的な装身具の技術を応用した、手作りによる一品制作でした。戦後、アメリカから「ロスト・ワックス・キャスティング法」が導入され、ゴム型を使うことで量産と大幅なコストダウンが可能になりました。ただし、型のもとになる原型は、今も職人の手作業で作られています。
シルバーの原型からシリコンゴムの型を取り、そこにワックス(蝋)を注入して同じ形の原型を複製していきます。

シリコンゴムを切り出し原型を取り出す。枝はワックスの注入口になる。

ゴム型にワックスを注入する装置にセットする。

注入口から溶けたワックスを流し込み、圧力をかける。

ワックスが流れ込んで固まり、原型と同じワックス原型ができる。

ゴム型から取り出す。この工程を繰り返すと同じ製品を量産できる。

ひとつひとつ、きれいに磨く。この時点でサイズ直しや改作も可能。

仕上がったワックス原型。
複数のワックス原型を「ツリー」と呼ばれる柱にまとめて取り付け、高温で貴金属を流し込みます。

ツリーと呼ばれる柱に、ワックス原型を接触しないよう貼り付けていく。

きれいに貼り付けられたワックス型。

ステンレスの筒で固定し埋没剤を流し込み、電気炉にセットする。

電気炉の温度を徐々に上げると、ワックスは全て溶け、鋳込み用の空洞ができる。

その空洞に高温で溶けた貴金属を流し込む。

埋没剤を回転させ、遠心力で均等に行き渡らせてから炉より取り出す。

取り出したばかりの貴金属は高温で赤色を呈している。

水中に投下し急冷すると、埋没剤は割れてしまう。

中からツリーを取り出す。まだ磨く前で埋没剤が付着している。
最後は職人の手による丁寧な研磨。ひとつずつ切り離し、細部まで仕上げます。

水洗いし、きれいに洗浄していく。この後ひとつひとつを切り離す。

切り離した半製品をチェックする。

研磨する工具。デザインによって使い分ける。

細かい部分の磨きを仕上げる。

バフで最終仕上げをする。
手作業の原型づくりに加え、CAD(コンピュータ設計)による原型制作も行っています。複雑な曲面や精密なデザインの再現に向いています。

CADソフトを使用し、3次元デザインをおこす。

CADデータをもとに、モデリングマシンが自動でデザインを削り出していく。

出来上がった型の表面。

出来上がった型の裏面。